「純菜ちゃん 下がってテ…」
サクラはそういうと護身用として持ってきていた菊池槍を持ち中段の構えをとった
「痛い目にあわせてくれと頼むからどんな武士かと思えば・・・ 小娘じゃないか…しかも一人は異国人か…
だが金をもらっている以上手加減はせん」
そういうと刺客は襲いかかってきた サクラは小刀相手の接近戦は危ないと思い突きの連撃で接近されないようにしたが 刺客はその突きを難なく交わし接近してきた
(やっぱり… 強いわネ…)
サクラは槍を薙ぎ刺客に攻撃を浴びせるのだが 刺客は後ろに飛び退くようにかわしてしまう
刺客には余裕ともいえる笑みが浮かんでいた
(これはどうしたものカ…)
私一人ならなんとか逃げられるかもしれないけど背後には純菜もいる ここで逃げるわけにはいかない
サクラは背後にいる純菜に語りかける
「ここは私が引き受けるから純菜ちゃんは逃げテ」
サクラは純菜に小声で言った 純菜は少しびっくりした顔をしていたがすぐにきびしい顔に変わる
そしてふるふると首をふるとサクラに答えた
「サクラちゃんが逃げないのに私一人逃げらるわけないでしょ! 私だってやれるんだからね」
そういうと純菜も小刀を取り構えた
(そう言うと思った)
サクラは槍を下段に構え直し刺客と向き合った 刺客も小太刀を構えなおしこちらにじりじりと迫ってくる
「二人ならば何とかなるとでも思っt」
刺客が言い終わらないうちに後ろから突き飛ばされた、前のめりに倒れる刺客
何が起こったのかと見てみると刺客が立っていたところに鎧を着た人物が立っていた
「ふぅ やっと止まった」
その人物は女性であった 何処から走ってきたのか汗をぬぐってるしかも何事もなかったかのように
「謙ちゃん!止めてくれたっていいじゃない!」
「いや…あれは止めれないだろ……」
サクラはビクッとした その声はサクラ達の背後からしてきたのである 音もなくサクラ達の背後に現れた人物が鎧を着た女性に話しかけていた
「参ったわ あんなに勢いがつくなんてね~」
「坂道で走ったらそうなるだろ 考えなしで行動するから…」
「あら? 誰か倒れてるわ」
この女侍の名は 忍野禮華 徳川家の剣客である
うつぶせに倒れている刺客を見つけて禮華はそういった はぁとため息を吐きサクラ達の背後に現れた人物は禮華に説明した
「いや・・ 倒れてるじゃなくて倒したんだが・・」
ん?そうだっけ?と禮華は小首をかしげていた その姿をみてまたため息をついてしまう
この人物の名は 池添謙一 徳川家に仕える忍者である
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