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あの空に向かって

詳しいことは明日決めましょうと虎裁の言葉にサクラ達は従った 正直サクラもここまでの旅での疲労もあった
では明日と虎裁にお辞儀をしサクラと純菜はお寺をあとにした 二人は喜びながら両替宿へと向かっていく宝蔵院流槍術をようやく教わることが出来るのだ 純菜も自分のことのように喜んでいる
そんな純菜にサクラは向き直るとぺこっと頭を下げた

「ホントにありがとネ 純菜ちゃん」

「ううん、でも教えてもらえるようになってよかったね ほらほら頭上げて私なんてたいしたことしてないんだから」

「そんなことないヨー すっごく感謝してるんだかラ もし一人だったらもしかしたら諦めてたかもしれないシ…」

「まぁまぁよかったじゃない教われるようになったんだし ん?じゃこの町にいることになるのよね 宿も決めないといけないけど何処かあてはある?」

「ん~両替宿になるかなァ? でもお金かかりそうだから何とかしないとネ」

「それなら私の家にくる? うん!それがいいよそうしよ~」

「それは悪いわヨ そこまで迷惑はかけられないワ」

「迷惑だなんてそんなことないよ ここで長くいることになるんでしょ?だったら住む場所は必要だよ?」

「でも……」

「ん~じゃあ家のことを手伝ってくれる? それが宿代ってことで ね、それでいいよね?」

「う、うん それぐらいのことでいいのないくらでモ…でもホントにいいノ?」

「もちろん 一人だと寂しかったのよね じゃあ決まり我が家へ案内するからついてきて」

戸惑いながらも純菜に押されて居候することになってしまった あまり純菜に迷惑はかけられない 自分でもなんとかしないと…そう思いつつ両替宿を通り過ぎた辺りで純菜の あ、という声で立ち止まった

「どうしたノ 純菜ちゃん?」

「あ~サクラちゃん一緒に来てくれる 頼んであったものが出来てるかもしれないから」

そういうと純菜は鍛冶場へと向かって行った ここに何を頼んだのだろう?サクラは純菜の後を追って鍛冶場へと向かった 鍛冶場に近づくにつれカンカンとリズムにのった音と熱気が伝わってくる 

「ん~っと居るかな? あ、いたいた」

そういうと純菜は歩いて中へと歩いて行った 純菜が向かったその先にひときわ大きな背中の男2人が炉の前で何かを作っていた
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あの空に向かって

サクラはへなへなとその場にしゃがみ込んでしまった やっと会えると思っていた先生に会えなかった、しかも今度は何処へ向かったのかさえ分からない これからどうしたらいいのだろう?サクラは途方にくれた
落ち込むサクラの側で純菜が心配そうに見ている その隣では困った顔の虎裁が立っていた

「そ、そんなァー やっと…やっと会えると思ってたノに もう、伊予に帰るしかないのかなァ…」

落ち込むサクラを見ていた純菜 せっかくここまで来たのだ何かいい考えはないかと頭の中で考える
そしてふと思ったことを口に出してみた

「サクラちゃん、同じ宝蔵院流の人ならいいんじゃないかな? たとえば…」

そう言い純菜は虎裁の顔を見る 虎裁は頭をぶんぶんとふりながら答えた

「拙僧の力など とてもとても… だが葵殿なら…ちと待っていてくだされ」

そういうと虎哉は本堂へと走って行った 残されたサクラに純菜はやさしく語りかける

「サクラちゃん、ここまで来て習わないで帰るのって勿体ないじゃない? その先制のお弟子さんがいるんだし その… 先生は何処に行ったかわからないけど… 同じ流派には変わりないわ」

そうだ、ここまで来て帰る訳にはいかない 何も出来ませんでしたと帰っていては香曽我部様にも顔向けできないし 快く送り出してくれたお父様にも申し訳ない 先生は何処に行ったのか分からないが幸いここにはその弟子がいる その弟子から槍術を教えてもらえればいい
そして待っていればその先生もここにいつか帰ってくるかもしれない サクラはうつむいていた顔を上げた

「そうよねここまで来たんだもノ…何もしないで帰るなんてダメよネ 純菜ちゃンあり難う」

「落ち込んでる姿なんてサクラちゃんには似合わないわ あ、帰ってきたみたい」

難しい顔をしたまま本堂から虎哉は帰ってきた 何かぶつぶつ独り言をしゃべっている

「二人して何処かへ行かれたようだ…あの二人が向かうとはこれはただ事では無いのかもしれん・・」

「虎裁さん お願いがありまス」

「はい、なんでしょう?」

「虎裁さんが教えてもらった宝蔵院流のすべてを私に教えてもらえませンか?」

「むぅ 先ほども申し上げた通り、拙僧にはそんな力はないと申し上げたはず…」

「お願いします! 教えてもらったことだけでもいいんです! お願いします!」

サクラは虎哉に頭を下げ懇願した 隣にいた純菜も同じように頭を下げ虎裁に頼み込む

「私からもお願いします この方は遠方から遙々ここまで来られたんです お願いします」

娘2人に頭をさげられ虎裁はどうにも困った 無下に追い払うわけにもいかず虎裁は考え込む
そして娘達を見ながら ふぅ~とため息をついた

「仕方ありませんな 可能な限りお教えしましょう ただし拙僧にも仕事が御座いますその合間でいいのならですが…如何ですかな?」

「はいそれで結構でス よろしくお願いいたしまス」

サクラと純菜は手を取り合い喜んだ 喜ぶ2人の娘を苦笑まじりの顔で虎裁は眺める

あの空に向かって

純菜は鷹の小鳥を見送るとさっそく道場へと案内してくれた しかし先ほどの術の疲労だろうか明らかに疲れきっている純菜を見てサクラは休むように言ったが純菜はそれを断り、笑顔で道場への案内をしてくれている

(疲れてるはずなノに…)

心配そうな顔のサクラを見て 純菜は大丈夫鍛えてるからねと微笑む
そんな純菜を見てサクラはゆっくりと歩く純菜を気遣うように
そして道場に着いた 岡崎の道場は町の南の方にあった 稲葉山でみた道場にそっくりである
どこの道場も同じなのかな?と思いつつ純菜にはここで休んでてとそう言いサクラは一人で道場へと入っていった

「あの、すみませン ここに宝蔵院流の先生が来られてると聞いてやってきたのでスが いらっしゃいまスか?」

そう問いかけたら岡崎の道場師範が歩み出てきた

「あの方ならこの道場の裏手にある寺にいるはずだ あの方の弟子は僧なのでな」

「そうでしたか分かりました 有り難う御座います」

道場師範にお辞儀をしサクラは道場を出て純菜のもとへと戻ってきた

「どうだった? 先生いた?」

「ううんここじゃなかったみタい 裏手のお寺にいるだろうッテ」

「そっか じゃあ行きましょ~」

二人は寺へと向かった 寺は道場の裏手にあるということだったのでサクラ一人でも行けたのだが純菜もついてきてくれたそして寺に着くと純菜もすこし回復してきたのか私も行くと言ってくれた
二人で寺へと入り探してみた
だが、誰がその先生なのか分からなかったため 本堂にいる本堂僧都に聞いて見ることにした

「すみませン あの、ここに宝蔵院流の先生が来られていると聞いてきたのでスが」

「おぉ 宝蔵院流とな うむ! 確かにここに来られて居ったが…はて? 何処に行かれたかな…外で稽古をつけておられると思ったのだが… 弟子の者に聞いてみると良かろう 虎裁という僧が外にいるはずじゃその者から聞いてみたらいいじゃろう」

「わかりまシた、虎裁さんですね行って見まス」

本堂から出て純菜にことの次第を話した 寺の境内はそんなに広くはない 歩いている僧に虎裁のことを聞いてみると あぁそれならあそこにと寺の片隅を指差した そこには掃除をしている男性がいたその男性が虎裁だという 僧にお辞儀をし虎裁のもとへと向かったそして話を聞いてみる

「おや?先生を訪ねて来られたか 残念だがここにはもうおらんのだよ、また別の場所に行くと言われてな…」

「そ、そんなァ~ 何処に行かれたか分かりませンか?」

「それが…拙僧にも分からんのだ…フラっと出かけて行かれての」

あの空に向かって

その小鳥を拾いあげる純菜 サクラも純菜の手の中にいる小鳥を見てみた その小鳥はどうやら鷹の子供であった なぜこのような場所で倒れていたのかは分からない
他の鳥にいじめられたのか縄張りにでも入ったのかその小鳥は傷だらけであった 苦しそうにしていた小鳥 その小鳥の動きが止まってしまった
純菜の手の中でぴくりとも動かなくなってしまった小鳥 サクラは残念そうな顔で小鳥を持つ純菜に告げた

「純菜ちゃん…この子のお墓作ってあげようカ・・」

そういい、純菜を見てみる 真剣に小鳥を見つめる純菜
だがその純菜から帰って来た言葉は以外なものであった

「まだ・・・助かる!! サクラちゃんこの子持ってて!」

そういうと純菜はサクラにその小鳥を手渡した サクラは渡してもらった小鳥はまだ温かさを持っていた しかしもう息はしていない 純菜はいったいこの小鳥に何をするつもりなのだろう?
そう思い純菜を見ると純菜は金剛鈷印を組みそして詠唱を唱え始めた

「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」

サクラにはこの詠唱がなんなのか分からなかったがこれは早九字と呼ばれる呪法である
そして純菜はさらに念を込めている すると金剛鈷印に結んである手が輝きはじめた
次に左手をサクラの持つ小鳥にかざす するとその小鳥の上に輝く球体が現れた その球体がゆっくりと小鳥へと降下していく
そして球体はすっと小鳥の中へと入っていった すると今度は小鳥が輝き始めた
その輝きが収束したときサクラは驚いた さっきまで冷たくなり始めた小鳥が温かみを増している さらによく見てみると傷も治っているではないか
これは一体!?そう思ったとき小鳥の目が開き何事もなかったかのように空へと飛び上がった
2~3度サクラと純菜の上を旋回し鷹の小鳥は大きく一声鳴いて飛び去っていってしまった それはまるでありがとうと言っているようでもあった
改めてサクラは純菜を見て何が起こったのかを確かめた

「じゅ、純菜ちゃン・・・ これは一体ッ!?」

純菜は疲れきった顔サクラの質問に答える

「うん 今のは蘇生術に連なる術で転生っていう術なの よかったわ成功して」

純菜は疲れてはいたが笑顔で小鳥の飛んでいった方を見つめていた 本当によかったと空を見上げる純菜の顔はまるで巣立ちを見送る母鳥のようでもあった
サクラはその純菜の顔を驚きと尊敬の目で見ていた まさかこんなことが自分の目の前で起こったとは信じられない しかし純菜は確かにあの小鳥を助けた 薬師とはこんな凄い事まで出来るのか!?
サクラはこの時 一つの決意を胸に秘めた

あの空に向かって

両替宿については見たものの純菜の姿は見えなかった どこにいるんだろ?そう思いつつ辺りを見渡すと茶屋が見えた 茶屋主人ならここの人だし 薬師がどこに集まるのかを知っているかもしれない
そう思いサクラは茶屋へと向かった そして茶屋主人に薬師の集まる場所がないか聞いてみる

「おう、それなら薬研じゃないか? 薬研は両替宿の近くにあるぞ」

茶屋主人にお礼をし教えてもらった方へと歩いていった 途中鍛冶場があったカンカンというリズムのいい音が聞こえてくる その鍛冶場の向かい側に薬研はあった
中を覗いてみると見覚えのある後ろ姿があった 背中を丸めゴリゴリと何かを磨り潰している 一心に何かを磨り潰している純菜 そんな純菜を見ているうちにいたずら心がうずきだす そーっと純菜の背後まで忍び寄り そして…

「わッ!!!」

「わっひゃ~!!!」

「あはは 吃驚しタ?」

「あ~~! サクラちゃん!? 吃驚した~ も~驚かさないでよね~」

「あは ごめんネ~ 夢中になってたから これは~って思っテ」

「でも、会いに来てくれたんだ嬉しいよ まさかこんなに早く再会できると思ってなかったもの」

「ん~ それがね~」

サクラは今までの経緯を純菜に説明した 美濃には着いたのだがそこに目的の人物がいなかったこと そしてその人物がどうも岡崎の町へ行ったことを

「そっか 岡崎にその先生が来てるのね?」

「そうそう 探してるんですけド、初めての場所だから何処に何があるのか分からなくテ・・・」

「そういうことなら任せて! 手伝ってあげる~」

「をを助かるワ たぶん道場にいると思うんだけド」

そして二人は道場へ向かって行った 岡崎の町のことを教えてもらいながら向かっていると ふと純菜の足が止まった 何かを見ているようだ その視線を辿ると1匹の小鳥が倒れていた


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