忍者ブログ
Onlineゲームをまた~り歩き渡ってます【The Towre of Aion】【信長の野望online】などなど
カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
最新記事
最新CM
[03/13 yuuma]
[03/12 サクラ&ルシーア]
[03/08 yuuma]
[02/25 サクラ&ルシーア]
[02/24 なちゅ]
ブログ内検索
プロフィール
HN:
Rolleiflex
性別:
非公開
バーコード
最新TB
フリーエリア
[10]  [11]  [12]  [13]  [14]  [15]  [16]  [17]  [18]  [19

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

あの空に向かって

熊を取り囲む野次馬の中には弾十郎と紅もいた 洋士は熊に近づかないようにと注意を払っている 大臣 と、真鉄が洋士を呼ぶと洋士はこちらへと歩いてきた その表情は未だに厳しいものである

「持って来たぞ っていうかまおも一緒だがな」

「ありがたい 私が何かするよりここはまおさんにお任せした方がよいでしょう まおさんお願い出来ますか?」

わかりました そういうとまおは熊の前に立ち御神酒を真鉄に持っているようにと渡すと まおは扇を取り出し深呼吸をした そして舞いはじめる

「ふるえゆらゆらとふるえ」

古神道における鎮魂のを現す呪である 他にも多様の言霊を現す言があるがまおは好んでこれを使っている
まおが扇を一振りすると真鉄が持っていた御神酒がまおの方へと流れだした 流れ出した御神酒はまおを取り囲むように流れていく そしてまた扇を一振りするとパァっと霧になった
それは幻想的な光景だった
まおの舞いの動きに合わせたように霧がゆらゆらと動く まおはその舞いの流れの中扇を熊へと向けた するとまおを取り囲んでいた霧が倒れている熊へと向かい熊を覆い溶け込んでいく
その霧が熊へと溶け込んだことを確認したあと ふぅとまおはため息をついた

「これで大丈夫ね」

「まおさんお疲れ様 いやはや見事ですな鎮魂もですがその舞いもです 良いものを見せていただきました」

洋士はまおに礼をいいこの怪異が普通でないことをまおに告げる 倒した銃の話ではここ最近でこの熊は暴れはじめたということ 熊に何かしらの呪詛がかけられていたかもしれない

「この熊にはどうやら呪がかけられていたみたいです しかもかなり強力な力を持っていないとこのような芸当は出来ないでしょう…」

「そう…何者なのかしらこんなことするなんて」

「とりあえず私は陰陽寮へ報告に行ってきます 何かの前触れかもしれない」

浄化して触っても大丈夫ということなので 弾十郎と真鉄そして銃の3人で熊を町の外まで引きずり出しそこで荼毘に伏した これでこの騒動はいちようの決着を見せたことになる
しかし誰が何の目的で熊に呪詛をかけたのか それは謎のまま残ったのである
PR

あの空に向かって

あれは何だったのだろう?サクラはまだ混乱していた まさか熊からあんなモノが出てくるとは
魑魅魍魎の類は何処にでもいる が、サクラは運が良いのか悪いのか今まであまり会ったことはなかったのだ
サクラの故郷 伊予の国にもその手の類はいるのだがあれほど禍々しいモノに出会ったことはなかった
あんな化け物が熊から出て来るなんて…

「どうやら噂は本当だったのか…」

真鉄がひとり言のように言った 少し前から魑魅魍魎の類が出没しているという噂を聞いたらしいのだがその時は単なる噂だろうと思っていた が、どうやら真実らしい 

「まぁ なんにしても大臣達もいるしな 大丈夫だろう」

両替宿からまっすぐ西に歩いていくと神社が見えてきた 真鉄は神社の階段を登り境内に入るとあたりを見渡した いつも掃除してるはずだが と、そういいきょろきょろと境内を見渡す
お、いたいたといいながら真鉄は境内の一点を見ている サクラもその視線の先を追っていくと境内を掃除している一人の巫女が見えた、その巫女に真鉄がおぉ~いと声をかける
声をかけられた巫女はこちらに気づいたらしく近づいてきた

「まお 大臣から頼まれて御神酒をもらって来いって言われたんだが あるか?」

「あら真ちゃんじゃない ん?御神酒…? 確かあったはずだけどまさか…酒代が無いからって飲むんじゃないでしょうね!?」

この巫女の名は 龍城まお 岡崎神社に籍を置く巫女である 長髪の髪が綺麗な落ち着いた雰囲気の女性であった 

「な、飲まねぇよ!大臣に頼まれて取りに来たんだよ」

「あら大臣に?何かあったの?」

真鉄は事の成り行きを話した 銃が倒した熊から餓鬼が出てきて大臣が倒したが大臣いわく御神酒がいるとのこと
するとまおは私も行くと言い出し 少し待っててと言い残すと本殿に入っていった
ほどなくして本殿から準備を整えたまおが出てきた では参りましょうとまおに促され4人で両替宿へと向った
綺麗な人だなぁ~とサクラはまおを見ているとその視線に気が付いたのかまおと目が会った

「ところで この方は?」

「おぉ忘れてた 純菜ちゃんの知り合いでな、サクラちゃんだ その話はまた後で…今はとりあえず…」

「そうね 急ぎましょう」

御神酒を持ったまおと共に両替宿まで戻ってきた 両替宿の前はまだざわざわとざわめいている この熊の死体をどう扱っていいのか図りかねているからだ

あの空に向かって

周りにいた人たちも気づいたのか熊の様子を窺っている 確かに死んでいるはずの熊の腹がボコボコと動いているのだ
中から押しているような感じだったがやがてそれも終り熊の腹が風船のように膨らみはじめる その膨らみも限界に達し破裂した 辺りには鮮血が飛び散る そして熊の腹で何かが蠢いていた それは赤子のようにも見える いや、赤子のように見えたがそれは違うものであった 
身体つきは赤子のようであるが手足が異様に細くその眼は真っ赤に染まっていた 赤子のようなそれは周りを見渡しケケケと奇声をあげはじめた

「が、餓鬼だ~~~~~!!」

辺りは騒然となった 悲鳴とも叫びともつかない声が入り乱れえている 両替宿の前は騒乱の渦と化した な、なんなのこれは… サクラは身動きが取れなくなってしまっていた 一体何がおこっているのか目の前にいるあの赤子に似た化け物は一体何なのか?
パニックをおこし何も考えられない状態のサクラにかすかに声が聞こえてくる それは最近友人になった友の声だった

「サクラちゃん! 逃げて!!」

叫ぶ純菜の声 純菜の声が聞こえてはいたが身体が動かない どうしたらいいのだろう…?
そのときサクラの隣にいた長身の男が一歩前に出た 男は袖から一枚の紙を取り出し自分の額の前にかざす そして

「急々如律令」

長身の男はそういうと手に持っていた紙を餓鬼めがけてスッと投げた その紙には五芒星が描かれている
紙は途中で落ちることもなく真っ直ぐ餓鬼へと向いその額に張り付いた
紙が餓鬼に張り付くのと同時に長身の男は破!という気合のこもった声をあげた するとそれと同時に餓鬼の頭が破裂し四散する
頭をなくした餓鬼の体がその場に崩れ落ちピクピクと痙攣していた 
辺りから拍手喝采の声があがる しかし長身の男は何事もなかったかのように静かにその場に立っていた しかもまだ熊の死体を睨みつけている

「真ちゃん神社に行って御神酒をもらってきてくれるかい? この熊を清めないと」

「お、おぅ それにしても大臣…すげぇな」

この長身の男も真鉄達の仲間である
この長身の男の名は 雪藤洋士 徳川にある陰陽寮に所属する陰陽師 仲間からは字で大臣と呼ばれている

「それはいいが大臣、御神酒なんざなんに使うんだ?もう大丈夫なんじゃないのか?」

「まぁ大丈夫だとは思うのですが念には念を… 私はこれを見張っていますのでお願いします 急いでください」

「お、おしわかった純菜ちゃん サクラちゃんも一緒においで」

何とか動くようになった足を動かしサクラは純菜、真鉄と共に神社へと向った

あの空に向かって

純菜は二人に説明を始めた サクラとの出会いからなぜ今ここにサクラがいるのか ふむふむと考えこみながら純菜の説明を聞いていた弾十郎と真鉄

「なかなか大変な思いしてここに来たんだなー おっと自己紹介してなかったな俺は高坂弾十郎 こっちは」

「嘉冶真鉄だ やー純菜ちゃんの友達なら俺らの友達だ よろしくな」

そうして改めて挨拶を交わしていると鍛冶場の中から娘が出てきた 弾十郎達と同じような姿をしている 長い黒髪が綺麗な人だった ただ表情だけはあまりわからない少しクールな感じのする娘だ

「弾さん 棟梁が探してたよ」

鍛冶場から出てきたこの娘の名は 紅刹那 弾十郎達と同じ鍛冶屋である ぶっきらぼうにいう紅に弾十郎が振り向く 弾十郎はあまり気にしていないようだ

「うぉ、しまった…呼ばれてたの忘れてた…ちょっと行って来るわ」

そういい弾十郎は鍛冶場の中へと入っていった おい紅と、真鉄が紅を手招きしていたが紅は中へと戻ってしまった

「ありゃ、紹介しようと思ったんだがな~ あの子の名前は紅刹那 ちょっと人見知りのはげしくてな まぁ根はいい娘なんだか無口で すまんな…」

また機会がありますよと答えながらサクラは女性の鍛冶屋がいることに驚いていた 真鉄にいろいろ聞いていると両替宿の方がざわめきはじめた 何かあったのだろうか?真鉄が見に行ってみようと言い出したので両替宿へと向かってみる
人ごみで何も見えない おおきくなった人ごみをかき分けながら中を見てみるとそこにいたのは大きな熊だった どうやらこの近辺で暴れていた熊らしい
その横にその大きな熊を倒したであろう男が立っていた その人物を見て真鉄が知り合いだと言い出しその人物に声をかけていた

「誰が仕留めたのかと思ったら お前さんだったのか」

「あ、真さん まぁね結構楽勝だったよ」

この男の名は 那々師銃 徳川家の剣客である 弾十郎や真鉄ほど大柄ではないが引き締まった体が印象的な侍であった

「しっかしでかいな…よく仕留めたもんだ…」

「紅に作ってもらった太刀の試し切りも兼ねてたんだけどね紅には悪いことしたな~刃こぼれおこしてるよ…」

「まぁ怪我はなかったんだろ? その太刀に守ってもらったと思えばいいんじゃないのか?」

と、真鉄達が話していたその時である 仕留めたはずの熊の腹の辺りがボコンボコンと動き出した

あの空に向かって

男達は炉の前で金槌を振っている 炉の熱気でかなりの熱さだ 普通の人ではこの熱気に近づくことさえ難しいだろう…だが、男達はそれを意に介した様子もなく金槌を振って黙々と何かを作り続けている
そして作業が終わったのであろうか、一人の男が背伸びをし始めた

「よっしゃ~終わった~! 真ちゃんそっちはどうよ?」

「ヽ(*^∇^)ノ」

「真ちゃん…… 終わってないのか…仕方ねぇな~…」

その大きな背中はまさに鍛冶屋!というふうな威厳というか風格が漂ってきている 純菜は迷いなくその二人組みに近寄り声をかけた

「弾さん お願いしてたもの出来てます?」

「おぉ 純菜ちゃんか! 出来てるぜ、自慢じゃないが業もんだぞ ちょっと待ってな」

純菜の問いに答えたこの男の名は高坂弾十郎 巨漢の鍛冶屋である そして弾十郎は立ち上がり鍛冶場の奥のほうから1本の槍を取り出してきた

「どうよ? いいもんだろ?腕によりをかけて作ったからな」

弾十郎から槍を受け取り 純菜はその槍を軽く振ってみる どのようなものなのか確認しているのだろうか?

「うん 長さも重さも申し分ないわ ありがと弾さん」

「いやいや~真ちゃんも手伝ってくれたしね なぁ真ちゃん」

「ヽ(*^∇^)ノ」

もう一人の男の名は嘉冶真鉄 少し垢抜けた感じのする人物である が、それは人を不快にするものではなく むしろ楽しませるといった感じか 三人で談笑している所を邪魔しても悪い サクラは少し離れたところで三人を見ていた 仲良しなんだろうなと見ていたら視線に気が付いたのか真鉄がこちらを見た
目が合い何もしないのは失礼だろうと思いぺこっと頭を下げる 真鉄もつられて頭を下げていた

「なぁ 純菜ちゃん…この娘誰だい? ここじゃあまり見かけない娘だよな っていうか金髪だし」

真鉄がサクラを見ながら純菜に聞いた 弾十郎もサクラに気がついたのか驚いた顔をしていた サクラは一瞬逃げようかとも思ったが踏みとどまった 逃げるのはこの二人にも失礼だし なにより純菜にも失礼だ どうしたらいいんだろ?とサクラが迷っていると弾十郎と真鉄はなにやらひそひそ話を始めている

「お、おい真ちゃん この娘…異人じゃないのか?」

「うむ、だろうなぁ 金髪だし目の色は藍いし どうみてもなぁ…」

「真ちゃん何か聞いてみろよ 俺、異国の言葉なんかわからないよ」

「ヽ(*^∇^)ノ」

「・・・・いや、真ちゃんそれじゃわからないから…体で表現してどうすんだよってか困った顔してんだろ」

「や~俺も異人さんって初めてみるしな~ やっぱりダメか?じゃ俺の肉体美を披露してみるか?」

「ってそれはやめろ!ただの変態になるぞっていうか体使うことを頭から切り離せ!一体何がしたいのかさっぱりわからん…」

「ふっ…安心しろ弾ちゃん俺自身わかってないからな」

自慢げに胸をはる真鉄 その真鉄をため息まじりで弾十郎は見ていた
二人のやり取りを見て純菜がクスクスと笑い出す これはどうしたらいいんだろ?とりあえず挨拶はしたほうがいいのかなと思いサクラは口を開いた

「はじめましテ、御堂サクラと申しまス」

普通に日本語を喋りぺこっと頭を下げるサクラを見て驚いた二人は硬直していた、何か言おうにも声にならないという様子だった あっけに取られる二人の様子を見ていた純菜が今度はケタケタと声を出して笑い出していた サクラも呆然としている二人にどうしていいかわからず純菜に助けをもとめる

「純菜ちゃン……た、助けてよォ」

「あははごめんごめん 説明するね」


忍者ブログ [PR]

graphics by アンの小箱 * designed by Anne