それから数日 サクラは日課である朝夕の稽古と薬研での勉強そして採取をこなしていた
ただ、真鉄が未だに帰って来ていないことだけが気がかりだったが
その日もサクラと純菜は薬研での勉強を終え 採取から帰って来たところである
やはり鍛冶場の前でまた弾十郎がたそがれているのが見えた
「弾さん またぼーっとしちゃっテ」
「あぁ サクラちゃんに純菜ちゃんか…」
弾十郎の言葉に力がない よほど心配なのだろう?
「弾さん 真さんまだ帰ってきてないの?」
「うむ…一体何してるんだろうな…もうかれこれ何日も経つのに」
「ん~ 何か事故にでもあったのかナ?」
「むぅ~ 真ちゃんがそんなドジふむかな~ まぁ確かに抜けてるところはあるが…まさかなぁ~」
「そんなに心配なら行って見る? 浜名湖ッテところヘ」
「サクラちゃん本気か?危険はないといっても毒蛇とかもいるだろうしあぶないぞ」
「そんなに危険な場所でもないんでショ? それに毒蛇ぐらいだったら楽勝でス だから迎えにいってもいいんじゃないかナ?」
「そ、そうだな 迎えに行くぐらいいいよな… よし決めた!おれ浜名湖行って見るよ」
「じゃあ私もついていきますよ、どんなところか見てみたいしネ」
「いや、サクラちゃんは残ってくれ おれ一人で行ってくるからさ」
「そして事故にでもあっちゃうノ? ダメよ一人より二人の方が安全ヨ」
「二人より三人ね」
ふぅとため息をついて純菜が言った こうなったらサクラは意地でも弾十郎についていくことだろう
短い付き合いだが純菜はサクラの性格を把握している
「サクラちゃん言い出したら絶対曲げないからね、私もついていきますよ」
「純菜ちゃん 頼りになるワ」
サクラは微笑みならが純菜を見た、弾十郎は困っていたが二人の一歩も引かない覚悟を見て仕方がないと思った
「しょうがないな…じゃあ出発は明日ここに集まろうそれでいいかな? それまでに準備しとくわ」
「はい! 私たちも薬の準備して来ますネ」
そういって弾十郎と別れた、真鉄に何がおこったのかはここにいても分からない
しかし動かなければそれこそ何もわからない だったら行動を起こさなければいけない
まずは薬を作らないと そう思い純菜と二人薬研へと向かった
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