現在動いている敵は水舐め婆、死霊使い、水暴れ そして真鉄に額を撃ちぬかれて倒れている霧吹き婆
真鉄の狙撃によって霧吹き婆は倒れたままだ 弾十郎は水暴れを指差しながら
「真ちゃん達はそっちの奴を倒してくれ この婆と鎧を着てるのは俺が引き受けた!」
そういうと弾十郎は死霊使いに挑発をし水舐め婆へと向って行く 弾十郎は水暴れのダメージが大きいと思い銃達を戦いやすくするため死霊使いを引きつけ水舐め婆を突き飛ばす
2匹の化物は弾十郎へと向かっていく 真鉄はチラリと弾十郎を見ながら
「弾ちゃん無理するなよ?すぐに片付けてそっちへ行くからな」
「まかせろ!」
真鉄、秀人、銃は水暴れとへと向かっていく 水暴れがその巨体を生かしまたしても体当たりを仕掛けてくる
水暴れの狙いはいち早く水暴れに向かっていた銃だ しかしその動きは秀人に看破されていた
「そう何度も同じ手は食わぬでござるよ」
秀人は銃の前に立つと水暴れの体当たりを受け止めその攻撃をいなして横へ流す そして秀人は水暴れの側面から太刀をふるう 秀人の攻撃は確実に水暴れを捉える
さらに銃が追い討ちとばかりに2刀を振りぬく 銃は4連撃を放った
グアァアアという声と共に水暴れが後ろへとさがる そのとき水暴れの背後から爪がにゅっと伸びてきた
額に風穴が開いたままの霧吹き婆の姿がそこにあった
霧吹き婆の爪は銃を狙っている 銃からは死角になっており自分に迫る爪のことは分からなかった
だが霧吹き婆の爪は銃に届くことはなかった 少し離れた位置から秀人と銃を見ていた真鉄が霧吹き婆の爪に気がついたからだ
爪が銃へと向かっていると気がついた瞬間、真鉄の火縄銃は火を噴いていた
ギィンという音がし銃へと向かっていた爪を弾く
「まだ動けるのかこの婆 しぶとい奴め」
銃は霧吹き婆の存在に気がつくと体を回転させ霧吹き婆を切りつける 霧吹き婆は爪でその太刀を受け止めたのだが銃の攻撃には容赦がない
体重を乗せた重い一撃が霧吹き婆を吹き飛ばす ゴロゴロと転がっていく霧吹き婆
転がる霧吹き婆がサクラ達の方へと近づいてきた ハッとするサクラだったがその杞憂は一瞬でなくなる
サクラ達の護衛についていた紅が動く 転がって来る霧吹き婆を紅は右足でダン!と踏みつける
転がってきていたのにもかかわらず紅は霧吹き婆の爪を踏みつけていた そして手に持っていた槍を霧吹き婆の喉に突きたてる
霧吹き婆の首が体から離れゴロゴロと転がっていく 首の取れた体の方もビクンビクンと何度か痙攣していたがやがてそれも止まった
「……おやすみ」
紅はしずかに霧吹き婆の体を見下ろしながらつぶやいていた
真鉄は再装填を終えた火縄銃を水暴れに向ける 水暴れは目の前にいる真鉄たちにはかなわないと思ったのか純菜へと襲いかかろうとして向きを変えた
「死にたいらしいな!!」
秀人が吼えた、水暴れはビクッと止まる 純菜へと向かおうとした水暴れがピタリと止まる
止まった水暴れは再度方向を変え秀人へと攻撃をしてきた 秀人は水暴れの攻撃をガキンという音と共に受け止める
「今でござる!」
銃は水暴れの側面にまわりこみ銃は太刀をふるう
「せぃ!!」
その攻撃は水暴れを綺麗に捉える そして秀人は水暴れを突き放した
真鉄の火縄銃が火を噴く 火縄銃から放たれた弾は水暴れの眉間へ吸い込まれるように撃ち込まれた
浮きながら移動していた水暴れがドスンと地上に落ちピクリとも動かなくなる
「よっしゃ 片付いたぞ」
真鉄はそういうと一人で戦っている弾十郎のもとへと急いだ その後を追いサクラ達も走り出す
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