薬研を出てサクラ達は再び純菜の家に向って歩いていた まおが準備をしているはずなのでそれを手伝わないといけない
サクラの用事も終わったので急いで帰らなければいけなかったのだが その途中で純菜はサクラに聞いてみた
「…サクラちゃんこれでホントに良かったの? 成り行きとはいえ徳川家に仕官しちゃうことになったけど」
「うん 仕官することになるとは思わなかったけど教わるためだシ ここには宝蔵院流の弟子の虎裁さんも薬師になるための先生達もいるしネ」
サクラは後悔はしてなかった 今まで槍術しか知らなかったサクラは他に出来ることを探していたのだ
そして純菜に出合った 純菜の薬師としての技 そして小鳥を助けた時のあの慈愛に満ちた顔を見たとき サクラはこの人のようになりたいと心からそう思ったのだ
「それに ここには純菜ちゃんがいるし 純菜ちゃんは私の目標だからネ」
「私を目標って……私はまだまだたいしたことないよ でもそっか じゃあサクラちゃんがここに来た記念と仕官へのお祝いをしないとね 頑張ってつくるぞ~」
純菜の家の前までくるといいにおいが漂っていた 家に入ると二人はまおの手伝いをする
手馴れた手つきで作っていく純菜に対しサクラはかなり不器用だった それでも純菜に教えてもらいつつ作っていった
そして料理も大体出来上がってきたころ 弾十郎が純菜の家に訪ねてきた」
「おぉ~い 純菜ちゃん迎えに来たぞ~ おぉ!美味そうな匂いだな」
「あ 弾さんいらっしゃい あれ弾さんだけ?みんなは?」
「おう みんなまおの屋敷に集まってるからそっちへ行こう 運ぶの手伝うよ」
「あら私の家に集まったの?ここでも良かったのに」
「ん~俺もそういったんだがな~いつも集まってたのがまおの屋敷だったしな すまんな料理運ぶのは俺がやるからゆるしてくれ」
「まったくしかたないわね~ じゃ持って行きましょうか 純菜ちゃんこっちの料理をおりに入れてくれる?サクラちゃんはこっちをお願いね」
まおの指示でテキパキと料理をおりに詰める そしてそれを持ってサクラ達はまおの屋敷へと向かった
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