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「おうよ!こんな雑魚どもなんざ一捻りだろ… ところでお頭、弾ちゃんたちだけで大丈夫か?さっきのあれ結構強そうだったぞ?」
「なんだい真、あたしの人選が間違ってたとでもいうのか?」
「いや…そんなことはないが」
「心配しなくても大丈夫だ弾たちならきちっと仕事をして帰ってくるさね」
「だといいんだが…もしもだよ?もしも弾ちゃんたちが負けたらお頭はどうするつもりなんだ?」
「そのときは…」
「そのときは?」
「あたし達でなんとかするしかなくなるだろうな ま、そんなことにはならないけどな 真よお前心配しすぎだもしもなんざないんだよ それより目の前の亡者どもに集中しろ!」
堕天女まで続いていた道はもうすでに亡者で埋め尽くされていた
その亡者たちの群れがゆっくりと真希たちがいる場所へと迫ってきている
真希は一度純菜に介抱されている凪麻呂を見てみる しかしまだ凪麻呂が目を覚ます様子はない
両手にもった小刀を握りなおすとその小刀を亡者へと向けた
「秀人、禮華は前に出ろ亡者をこれ以上近づけさせるな 紅は純菜の護衛だその二人を守れ 真鉄は援護 謙一行くぞ!」
そういうと真希は謙一と共にその場から消えた 秀人と禮華は同時に前へ出る
前へ出た二人に亡者が襲いかかる 秀人は左からくる亡者を 禮華は右からくる亡者を太刀で斬る
二人はお互いの背を向け合い亡者に立ち向かう
「禮華どのと一緒に戦うのは初めてでござるな」
「えぇそうね じゃ本郷秀人の戦い方っていうのをじっくりと見せてもらうわ」
「拙者などまだまだでござるよ 拙者こそ忍野禮華という人物の戦い方そばで見せてもらいますぞ」
二人はニヤっと笑うと太刀を持つ手に力を込める そして二人は襲いかかって来る亡者に斬りかかっていった
ズパン!という音が秀人の耳に聞こえた 音のした方を見るとそこには消えていた真希が姿を現していた
相変わらず忍者と呼ばれる人達は凄いなと秀人は思っていた
見えないほどのスピードそして鋭い太刀筋どれも秀人には無いものだった
しかし忍者に出来ないが自分には出来ることがある 秀人はすぅっと息を吸い込むと瞳を閉じる
そしてカッと目を開けると同時に声をあげた
「こられよ」
秀人の澄んだ声が辺りに響くと辺りにいた亡者が一斉に秀人へと振り向いた それは真希の周りにいる亡者も同様である
亡者は錆び付いた太刀を振りかざし秀人へと襲いかかる あまりの数の多さに秀人は一瞬だけ怯んだ
しかしその杞憂を次の瞬間には振り払う これしきのことをしのげなくて何のための武士道か
瞳に強い意志を宿し秀人は亡者を見据えた