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浜名湖底洞穴編

振り返った純菜が見たもの それは腕、寝ているはずの凪麻呂の腕がおおきく天井に向かって伸びている
そのあげている腕から重なるようにもう一つの腕は出ていた
凪麻呂の腕からまるで影のように伸びている腕が亡者の太刀から純菜を守ったのだ
凪さんの腕から出ているこれは何なの? そう純菜が思ったとき凪麻呂の体が弾かれるように起き上がった
そして閉じられていた凪麻呂の瞳がゆっくりと開いていく
純菜は凪麻呂が気がついたのかと思ったのだが その目をみたときそれは違うと悟った
その目には光がない 虚ろな瞳のまま凪麻呂は亡者に腕を向ける
凪麻呂から出ている影のような腕がギュンと伸びると亡者の首を掴んだ そして亡者の首をギリギリと締め上げていく
そのまま亡者の首を握りつぶす勢いだったが 凪麻呂は亡者を持ち上げると壁に向かって亡者を投げ捨てた
グシャという音がし亡者は潰れたトマトのようになって地面に落ちていく
虚ろな瞳のまま凪麻呂が振り向く 手はだらんと下げてはいるがそこから出ている腕はまだ消えていない
純菜はその場から動けなかった この凪麻呂から出ている腕は何なのか もしかすると私もあの亡者のようになってしまうかもしれない

「な、凪さん?」

純菜はお自分でも気がつかないうちに凪麻呂の名前を呼んでいた
だが今の虚ろな瞳をしたままの凪さんに私の声が届くのだろうか?
それでも純菜は凪麻呂を呼んでいた

「凪さん!凪さん聞こえる!?」

凪麻呂へ呼びかける純菜 すると凪麻呂から出ていたもう一つの腕がまるで役目を終えたかのように消えていく
そして腕が消えると凪麻呂の瞳に光が宿っていった

「…………っ、こ、ここは!?」

意識がはっきりしない、まるで長い間眠っていたような感覚だそう凪麻呂は思っていた
目の前にはまるで覚えのない景色が広がっている なんだここは?
と、そこで自分を呼ぶ声がすることに気がついた 声のするほうに目を向けるとそこには見知った顔があった

「純菜さんか?純菜さんここは一体どこなんだ?………ってうお!?」

目の前に広がる風景 そこには純菜の他にも見知った顔があった
しかも何かと戦っている 人のようにも見えるが違う…あれはそうじゃない
人の姿をしてはいるがそこに生気は感じられない…あれは亡者だ

「こ、これは一体!?純菜さんここは一体どこなんだ?あの亡者は一体!?」

「凪さん覚えてないの?ここは浜名湖にある洞穴の中よ 亡者は地面から沸いてきてるの 今サクラちゃん達がその元凶かもしれない相手を叩きに行ってるのよ」

純菜はそういって指差した 凪麻呂はその示した方を見てみるとそこには大掛かりな結界が作られている

「それと凪さん貴方憑かれていたのよ?覚えてない?」

「疲れていた?……一体何に?」

「んっとたしか土雷とか言ってた気がするわ でもサクラちゃん達のおかげで引き剥がすことができたのよ」

「土雷……聞いたことがない そんなものに憑かれていたとは…うぅ思い出せない なにか嫌な感じだけはあるけど」

「私もはっきりしたことは覚えてないの…凪さんを見つけたところまでは覚えてるんだけど いつの間にか眠ってたみたいで…」

「そうなんですか…」

純菜は一度死んだのだがサクラの蘇生術で助かったということを知らなかった 記憶が飛んでいるのだ
凪麻呂も同じで憑かれていたときの記憶が一切なくなっている
これは二人にとって幸いなことかもしれない 憑かれていたとはいえ凪麻呂は純菜をその手にかけたのだ
その真実を知るのはサクラ達だが サクラ達がその真実を口にするとこはないだろう
知らないほうが幸せだということもある それをサクラ達も望んでいた
二人の間に沈黙が流れる 消えた空白の記憶の中に何があったのだろう?
パアン!という音が二人の間に流れる沈黙を破った 純菜は辺りをみてハッとする

「そうだこうしてる場合じゃなかったわ 凪さん体の方はもう大丈夫よね?」

「え?えぇ、まだ頭がはっきりしてないですが 体の方はなんともないです」

「それならよかった じゃ、私はみんなの治療に行かないといけないから凪さんはここで休んでて」

「ちょ、ちょっと待った!みんなってあそこへ行くつもりですか?」

そう言って凪麻呂は亡者の群れを指差す 未だに多くの亡者が徘徊している
その中で真希達は戦っているのだ そして純菜はその亡者の群れへ向かおうとしている
無茶だ そう凪麻呂は純菜に言ったが 純菜は首を横にふる

「無茶でもなんでも私は行かないと みんなが戦ってるんです今ここには治療できる人が私しかいないの」

今にも飛び出していきそうな純菜、この子は何が何でも仲間の所へ行くつもりだろう
凪麻呂は未だにすっきりしない頭をブンブンとふり無理やり頭を切り替えさせると純菜に向き直った

「純菜さん一人では危なすぎます 私も行くから少し待ってください」
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